第11話

いつも通り、ゆっくりと時間をかけて沙那の内側を指で優しく解していく。



「……スー……」



沙那が涙目で純を見つめた。



沙那の感じるポイントを、純はえて避けていた。



沙那が触れて欲しいと思う部分にごく近い所を攻められ続け、沙那の体は中途半端に火照ほてらされたままだった。



「スー……なんで……?」



いつもとは違う触れ方に、沙那は不安でいっぱいになる。



「スー、じゃないだろう?」



純の意地悪そうな笑みを見て、



「……純……」



恥ずかしくて悔しく思いながらも、逆らうことは出来なくて。



「よく出来ました」



純は嬉しそうに微笑むと、



「……あ――っ……!」



軽く指を曲げ、沙那の欲しがっていた刺激を与えた。



焦らされまくって限界に来ていた沙那の体は、たったそれだけで達してしまった。



びくびくと小刻みに体を震わせる沙那を、純が抱き抱えるようにして姿勢を変えさせる。



「……なに、を……?」



なすがままにされている沙那は、そのまま四つ這いの姿勢をとらされて。



そんな沙那を、純が後ろからゆっくりと貫いた。



「――っ!!」



初めて感じる強い刺激に、沙那の意識が飛びそうになる。



(――何っ……これ……!?)



初めてした時に感じた痛みと近い痛みに、沙那は歯を食いしばった。



「……っ、沙那……もう少し力を抜いてくれ」



純の辛そうな声に、沙那はハッと我に返る。

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