小陽side~

第22話

『嫌だし』と強い口調で拓真さんは返した。


初恋の人にそうハッキリと言われると何だか涙が出そう。


「どうしたの?陽ちゃん」


「あ…コンタクトがズレたみたいなので直して来ます」


私は涙を堪えて会長室を出る。


パウダールームでコソコソと泣いて、拓真さんに貰ったハンカチで涙を拭いた。



婚活か・・・



―――――拓真さんは私以外の誰かさんと結婚するつもりなんだ。

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