第3話

俺は彼女の腕から手を離す。


「…椎名衆議院議員の秘書は辞めたのか?」


「辞めました」


「どうして?」


「一身上の都合です」


「だからって…ウチの会社に来るコトないだろ?」


「・・・」

小陽は口を噤む。



「まぁいい…ともかく社長室に行くぞ」


「・・・」



小陽は沈黙したまま俺と一緒に社長室に足を運んだ。

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