第40話

継渼くんは立ったまま待っていてくれて

テーブルに飲み物を置いてからソファに座って

もらう様に言ってから


「継渼くん、ご、ごめんなさいっ」



座ったまま頭を下げたけど継渼くんは

黙ったままで



もうダメなのかな・・・



「だから何のごめん?」



少し顔を上げ俯いたまま


「制服が濡れてしまったので先に帰った事

です」



「濡れたんじゃなくて、濡らされたんだろ?」



「ちっ、違っ」



「俺が何も知らないと思ってるのか?」



「え、」



顔を上げると継渼くんは優しい感じの

表情だったから



「お、怒ってない、の?」



「怒ってるよ」



「そう、だよね…もうダメ、だよね」



また涙が零れそうになったので上を向いた



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