第24話

頬杖をついていた俺は一旦停止したが、

顎が滑り落ちた瞬間、我に返った。


「ば、ばばば馬鹿!

 気持ちわりいこと言うんじゃねぇよ!」


テンパって軽くムキになっていることが

自分でもわかって、余計に恥ずかしい。


「うっそぴょーん!

 俺だって嫌だよ~

 いくらここが男子校で

 いろいろとたまっていても、

 男には手ぇださないべー」


そう言うと俺の頭をスパーンと叩く。


「いってぇ!な、なんだよ!」


「さっきのお返しだぜ~

 ありがたく受け取りな!」


鼻栓をつめた奴はニヤニヤと笑う。

てんめ!と反撃をしようと手を伸ばしたら

サラリとかわされ、雀が走って逃げ始めた。

舌を出して挑発されたので、

頭の何かが切れて、それを追いかける。

教室中を走り回っていると、

他の奴等が面白がって

ヤジを飛ばして騒ぎ立て始める。


まるで小学生。

そんなこの場所が、楽しくて仕方がない。

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