第20話

「さっきの奴、誰だったぁ?」


俺の語尾は見事に裏返った。

ベットに腰を下ろした雀は

その質問に反応する。


「え?あぁ、海底かいぞこ先輩?」


それがどうしたんさ。

といわんばかりのキョトン面で、

明らかに様子がおかしい俺に、

尚もひらひらと手を動かす。

一方にぴくりとも動かない、俺。


「もしかして…。

 …もしかしてめちゃくちゃ重症?

 早退する?」


心配そうに俺をのぞき込む。

俺の目の前が暗くなって、

”ついさっきの光景”がフラッシュバックする。


「う、わ!!!!」

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