第18話

1人で困惑していると、

ガラガラッとドアの開いた音がした。

その音で我に返る。


誰か来たみたいだ!ドラ○もんかな!?(混乱)


「ちっ。誰か来たな」


隣の奴はそう呟くと、

何事もなかったかのようにベッドから出て

その場を立ち去ろうとした。


あれ。今舌打ちしなかった?ん?

逃げるつもりなのか?俺にこんな

冗談にもならない、罰ゲーム以上の

拷問を食らわせておいて。


「おい。てめ。待ちやがれ。

 この俺にクソみたいなことしやがって

 ただで帰れると思ってんのか?あ”ぁ”ん?」


…と、大塚明○氏ばりの

ドスの効いた声で呼び止める妄想だけして、

豆鉄砲食らった鳩のように

ただ硬直している俺にはできず。

仕方なくそれを見届けた。


「うわ!暗っ!??

 おーいコウちゃーん?」


ぱたりと戸を閉めながら驚いている声がした。

それは雀の声だった。間もなくして電気がつく。

そして二つの足音がして、それが同時に止まった。

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