第14話

…ん?いや…なんかちげぇぞ?

黒い服…制服か?

生徒?あ、もしかして雀?

授業終わったから迎えに来てくれたとか。


かすむ世界の中、その黒い影は

意識がもうろうとした俺の隣に立った。

窓からの光の逆光で、

顔が全く見えねぇじゃねぇか。



「ん? 俺? 先生♪」



知らない声が、楽しそうに答えた。

けど見るからして生徒だ。

するとギシッと、きしむ音がした


…ギシ?


それは、自分が寝ているベッドがきしむ音だった。

スルリと慣れた感じでベッドの中に入り込み、

俺の隣に寝転ぶ。


誰だよこんなバカ。クラスメイトか?

さっきまさしく、今みたいな感じの夢を

見たばかりで全然笑えないんだけど。


真横にいる意味の分からない野郎は、

なぜか俺を見下ろして、顔を眺めているようだった。


「…おま…誰…だよ」

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