第8話

フラフラと、どうにか体を支えながら

一階の保健室へ向う。


一階は特別教室がずらりと並んでいる。

でも今の時間はどこも使っていないみたいだ。

俺の足音だけが廊下に響き渡る。



「お…と。やべ。倒れそ…

 やっぱ雀に付いて来てもらえば

 よかった…か?」



めまい、吐き気、頭痛まで起き始めた。

本格的に体調悪くなってきて、

今更だけど一人で来た事を後悔する。


今日はさすがに部活でられそうにないな。

帰りはどうやって帰ろうか。

頭の片隅で思い浮かんだけど、

答えが出ないほど頭が回らない。


やっとのこと保健室に到着。

妙に重たいドアを力なくスライドさせた。

カーテンが閉めてあって電気がついていない。

結構暗いな。


「せんせ…ぇ。いる……?」


いつもの声より高い声。語尾は裏返り気味。

我ながら情けない声を出した。

けどもう俺、かなりひん死状態だから、

許してやってくれ。


人の気配もしないし、返事もないので

代行の先生すらいないみたいだった。

まぁ先生がいないほうが楽、か。

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