第6話

俺の体調不良については原因不明。

なんだか、気持ち悪いだけなんだけどさ。

せっかくの良い天気だってのに、

空色と同じ真っ青な顔だなんて

くじ引きではずれた気分だわ。



「おー?大丈夫かコウ!」

「昨日の夜ハッスルしすぎたかー?」


俺の異変に、周りの奴らが笑った。


ちなみに『コウ』とは俺のことだ。

本当は『光』っていう、

り~っ派な名前がついてるんだけど。

ほら『光』って『コウ』とも読めるだろ?


まあ、それだ。



「ちげぇよ、バァカ。

 てめーらの頭はいつもお花畑だな。」


俺は弱々しく笑った。これが精一杯のツッコミ。

男ばっかりだといっつも冗談が下ネタ。

年中発情期野郎共め。


「そーか。めーずらし。

 じゃ、空一!こいつ保健室に連れて行ってやれ。」


矢島っちは一番後ろの雀を呼ぶ。

机にうつ伏せて寝ていたヤツは、

半分寝ぼけながら、

え。俺っすか?と自分の顔を指す。



「へ~いティーチャー!あれっすよ?

 コウちゃん、かんわい~から、

 俺、保健室で襲っちゃうかもよぉ~?」


注目浴びていると気が付いて張り切ったのか、

急に立ち上がって、ガォォオ♥とか言いながら

ライオンのマネをしていた。

クラス中がそれを見てドッと笑う。


さすがムードメーカ雀くん。

クラスの雰囲気は奴の手によって

最高潮に楽しい場となる。

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