第2話

祖母の笑顔を見ると若菜はニッコリと笑いかえした。


学校から帰って玄関を開ける、その瞬間ひんやりと冷たい空気が、暗い部屋が、若菜の気持ちを孤独にさせた。

玄関を開けてすぐに閉める。

そして急ぎ足で祖母の家へと向かう。


祖母の家へ着くといつも扉に鍵はかかっておらず、「おかえり」と扉さえも言ってくれているようで若菜は嬉しくて笑顔になる。


「若菜だよ!」

「はいはい、どうぞー」

祖母の優しい声が、若菜の耳に届くと急いで靴を脱いであがった。

「元気だねー若菜は。おやつ食べるか?」

洗ったのか不思議に思うほどの早さで慌てて手洗い場から出てきて答える。

「うん。なになに?今日のおやつはなにー!」

祖母は、ゆっくりとキッチンから若菜の大好きな干し芋を持ってきた。

「やったー!干し芋だ!」

「あんまり食べんようにね」

「わかってるよ!夕飯でしょ」

祖母はニッコリと微笑んだ。

満足そうに、干し芋食べていると祖母は若菜の前に座り、若菜の目をしっかりと見て、そして愛おしそうに見つめた。

「どしたの?おばあちゃん」

「ん?若菜は可愛いねー。おばあちゃんは若菜が大好きだよ」

「うん!若菜もおばあちゃんがだーいすき!」

祖母は嬉しそうに微笑んだ。

「あのね、若菜。大事な話があるよ」

「なに?」

若葉は干し芋をもぐもぐと食べたまま。

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