第45話

沙那たちと別れた後、純は1人で祐也の部屋に来ていた。



勿論、事前にアポは取ってあった。



「……お前さぁ」



「うん?」



不機嫌さを隠そうともしない祐也の対面に座った純は、気にした様子を微塵みじんも見せずに出された麦茶を飲む。



「なんでしょっちゅう俺ん家に来るわけ?」



「迷惑か?」



「迷惑だよ」



即答した祐也に、



「毎回しっかり茶を出してくれるから、歓迎されているのかと思ってたんだが」



純は意味ありげに微笑んだ。



「クズなフリをしてるだけだというのが見え見えなんだよ、榊は」



「お前、俺の何なんだよ」



「幼なじみで友人……だろ?」



この状態で友人だと言ってくれる純に対し、



「くそっ、ムカつく」



祐也は悪態をつくことしか出来なかった。

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