第17話

しかも



「この状況で…っなんで笑ってんだよ」



周りに目を配りつつ、俺の独り言はカチャッと銃を構え直す音ですぐ消えた。



颯が女相手に笑うとはな…



それに、その女の子。


颯を神様だと!?

むしろ死神だろ!!



もしかしてそもそも颯のこと…



「若!!透さん!!こちらにっ!」



その声へ顔を向けると秋が車を回してきていた。



あぁ、お気に入りなのに。こんなに傷が…



そんなことを思いつつ先に車に颯を乗せる。その後俺も乗り込み車は病院へと向けて急発進した。




俺は組や病院、電話をかける場所が山ほどあり車の中で対応に追われていた。それでも、颯とこの女の子の未来が、今この瞬間大きく変わったことを感じずにはいられなかったんだ。

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