第5話

「颯!!!(ハヤテ)

女の子が…に…ーー乗せ…」



なんだか私の方へバタバタと足音が聞こえると男の人のそんな声が聞こえた。



でも…もう、私の意識がもちそうになかった。



あぁ、あっけなく死ぬもんなんだ人間って



よく人は死ぬ瞬間、走馬燈のように…とか言うけど、私には今更駆け巡るような思い出なんかなかったみたい。




まぁでも…



次、もし次があるのなら、今度こそ普通の人生にしてくださいと私は神に懇願するのだろう。



この世に見切りをつけ目を閉じようとした瞬間、フワッと体が浮く感覚がした。

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