第二章
待ち望んだ日
第15話
初デートの約束している咲は、長引いたホームルームによって約束の時間に少し遅れがちに…。
1分毎に腕時計に目をやり、電車が早く駅に到着しないかと足をソワソワさせて、電車が到着するなり飛び乗るように乗車。
待ち合わせの自宅最寄り駅が近づいて来るたびに胸が高鳴る。
今日は窓の向こうの景色の進みが遅いように感じた。
彼に会いたくて、今にも心臓が飛び出してしまいそうなほど胸がドキドキしてる。
この日をどれだけ待ち望んだ事か。
駅に到着して電車の扉が開くと、焦るあまりに途中で足が絡まって転倒しそうになった。
だけど、これ以上彼を待たせたくないから約束している改札口の方へと全力で走り向かう。
息を乱して人を避けながら階段に足をリズミカルに叩きつけて駆け下りる。
階段を降りた先のフロアに出て、改札向こうに目を向けると…。
彼は駅の窓口の壁に背中をもたらせて小説を読みながら私の到着を待っていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます