思い出話

第4話

咲はクラスページの生徒一人一人の写真を目で追いながら、その当時を振り返って語る愛里紗に言った。




「小さい頃はどんな子だったの?」


「……えっと、…私はね」




愛里紗は昔話に花を咲かせると、ついつい夢中になって小学生時代の思い出を語り始めた。




特に印象に残っていたのは、六年生の時に彼氏だった初恋相手の谷崎くん。

彼とは学校が終わってからほぼ毎日一緒に過ごしていた。



一目惚れから発展した甘くてほろ苦いチョコレートのような恋。



小学六年生の時に転校してきたから同じ小学校には一年間しか通っていなかったけど、きっとあの当時が一生に一度の大恋愛だった。


もう会えなくなってしまったけど、高二になった今でも彼との思い出は心に深く刻まれている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る