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第22話

キラリと光るものが見えた。


鋭く尖っている。


……なんだろう。


今、俺の心に変化が起きた……気がする。


なんとも言えない、小さな爽快感のようなもの。


 思い出した。


俺が求めていたものだ。


ここが、俺が死ぬにふさわしい場所。


俺みたいな奴が処理される場所。


足が自然と動く。


光るものの方に。


誰かの呼び止めようとする声が聞こえる。


呼び止めようとしているのだろうが、俺には聞き取れない。


 人の森の中を、ただ、ひたすら、歩く。


光に向かって。


光は、やっと俺に気づいてくれた。


俺に向かってくる。


俺も向かう。



……やっと触れられた。



もう、立たなくていい。



もう、かんがえなくていい。



もう、



なにもしなくていい。

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