第23話

俺に生きる意味はない。


俺じゃなくても、


余命一年じゃなくても、


人間はみんなそうだと思ってる。


人間は、いつか死ぬ。


そのいつかは、数十年後かもしれない。


一年後かもしれない。


今日や明日かもしれない。


その「いつか」を、みんな恐れる。


恐れ、延ばそうとする。


延ばしたって、いつか死ぬのに、抵抗しようとする。


俺は不思議でならない。


生きていても、無駄に資源を使うだけだ。


生まれたときに決められた自分の「いつか」を、暇を潰しながら待つ。


それが正しいあり方。



みんな、



そうあればいいのに。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る