第55話
それから結衣はうちで暮らすようになった
最初のころは、調子がいいときには買い物に行ったり、一緒にご飯を作ったりもしていた
でも、半年がたつ頃には、ベッドから起き上がることもできないくらいになっていた
ある日、結衣が私にお願いがあると言ってきた
「あの子が大きくなったらこれを渡してほしいの。」
そういって渡されたものは小さな箱
「中にはなにが入ってるの?」
「それはユウにも言えないかな。でも頼んだよユウ。」
「分かった。絶対に渡すから安心して」
「ありがとう。」
それから、3ヶ月後に結衣は息を引き取った
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