第53話

数時間後・・・・・・


手術が終わり、病室へと運ばれた葵衣


細い腕や体には点滴やモニターが繋がれている


「若、ちょっとお話があるのできていただけますか?」


「あぁ」


綾人を呼び、葵衣のことを見ているように指示し田中についていく


「葵衣様の容態なんですが、弾は取り出せましたが、肺を傷つけており、出血も多かったため意識が戻るかは分かりません。それと、背中にタバコを押し付けてできた火傷がありましたが、なにかご存じですか?」


「火傷については何も知らないんだ。結婚してからほとんど家に帰ってなかったからな。その火傷はいつ頃できたのかは分かるか?」


「はい、おそらく半年以上前かと。ただ、かなりの本数されているのと治療をしていなかったのか傷口に菌が入り悪化してます。」


「治るのか?」


「最善は尽くしますが、完全には治らない可能性が高いです。火傷の跡は残ると思います。」


「頼んだ」


田中に治療のことを頼み、病室に戻るとお袋が来ていた


「葵衣ちゃんの容態はどう?」


「目を覚ますかはわからねぇ。」


「葵衣ちゃんのことはどこまで調べたの?」


「父親が橘ではないことまではわかったのと親父たちが葵衣の母親の友達だったことまでは調べた。」


お袋にそういうと、お袋は昔を懐かしむように話だした

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