第51話

橘組に到着すると報告にあったように門番が倒れていた


死んではいないみたいだが気絶している


屋敷の中に入ると、組長の側近が廊下に倒れていた


「しっかりしろ、黒蝶はどこだ?」


「お、奥の・・・書斎に・・・親父と・・・」


気を失った側近をそこに置き奥へと進む


書斎の前まで来ると聞き覚えのある声がした


「パパ、ママ、おじいちゃんそして私のために死ね。」


俺はとっさに扉を開けて止めに入る


「やめろ!!葵衣!!」


中に入ると、足を押さえている橘組組長と組長に銃口を向ける金髪の女がいた


葵衣は俺が入ってきたことに驚いていた


俺は、葵衣と組長の間に入る


「銃を下ろせ。お前がこいつを殺す必要はない。」


「うるさいっ!こいつは私が殺る!こいつさえいなければ私も苦しまずにすんだ。パパとママの死なずにすんだんだ!」


かなり興奮しているのか、声を荒げる葵衣


そこに親父たちがやってきた


「やめるんだ、葵衣。こいつは俺たちが処分する。」


「お願いだから、銃を下ろしてこっちにおいで葵衣ちゃん。」


親父とお袋も葵衣に声をかける


葵衣の姿をみて驚かない親父たちはやはり、すべてを知っていたのだった


「葵衣、銃を下ろせ。」


俺は、優しく問いかける


「家に、帰ろう。」


俺がそういうと葵衣の頬を涙が伝い、葵衣が銃を下ろしたそのときだった・・・・

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