第47話
龍之介side
俺は華龍会の会長である神田 龍一の息子で、子供のころから俺が父さんの後を継ぐと思っていた
俺には双子の姉貴がいて、今は西宮組の組長の翔一郎やその妻である夕貴は俺たちの同級生だった
俺と翔一郎は幼いころからお互いが将来は組を継いで、今よりもでかい組織にしようと口癖のように言っていた
そんな俺たちは高校生になってからもいつも一緒にいた
高校2年の夏に姉貴は父さんの側近である、新と付き合っていると俺に言ってきた
姉貴は俺なんかより優秀で勉強や護身術として学んでいた武道も俺よりも強かった
それに比べ俺は、頭も悪いし喧嘩も弱かったから他の組員には姉貴が男だったらよかったのになんて言ってくる奴もいた
それが悔しくて、姉貴に負けないように俺なりに努力した
そして高校卒業後に、姉貴と新は結婚し俺は一応、華龍会の部屋住みとして組入りした
華龍会は俺が会長の息子でも必ず部屋住みから初めて才能や実力があるやつだけが上にいける完全実力主義の組織
でも、俺には極道の才能はなかった
どれだけ努力をしても結果はでなかった
そして、俺が24歳の時に登龍会の同盟である橘組の娘、橘
橘組には跡継ぎがいなかったため、俺が選ばれたのであった
どうせ、俺は華龍会は継げないと思ったから、その縁談を受けることにし、25歳の時に結婚した
結婚してすぐに長男の力也ができ、俺は橘組の若頭となった
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