第48話

俺が若頭になってすぐ、父さんは時期会長を新にすると発表した


それを聞いた俺は、落胆した


橘に婿養子として入ったが、俺は実の息子だから選ばれるんじゃないかと心の中で期待していた


俺は、姉貴と新、そして父さんを憎んだ


そして、俺自らの手で華龍会を手に入れると決めた


華龍会を手に入れためにはまず、次期会長である新と姉貴を消す必要があった


ちょうどその頃、姉貴が妊娠していると知り、俺はお腹の子が男だと都合が悪いので一気に消すことにした


敵対していた組の下っ端を使って検診に行く2人を狙った


ただ、計画はうまくいかず、姉貴と腹の子は生き残り、新だけが死んだ


俺は、華龍会に協力するふりをして実行犯を消した


それからしばらくして、姉貴には娘の葵衣が生まれた


俺も長女の莉愛が生まれた


莉愛が生まれて1年後に父さんは持病が悪化して死んだ


父さんは跡継ぎを誰にするのかを一切決めずに死んだから華龍会は混乱していた


俺は、混乱に乗じて華龍会を橘組に吸収して、華龍会は消え、俺は橘組組長を襲名した


それから3年後のある日


突然、姉貴が屋敷にやってきた


そして姉貴は、俺に「私の命はもうすぐ終わる。この子を育ててほしい」と言ってきた


姉貴の真意はわからないが俺は渋々、了承して葵衣を引き取ることにした


妻の美代は俺に双子の姉がいることは知らないので葵衣は愛人との間にできた子だと説明した


そして、葵衣にも母親は俺の愛人でお前がいらなくなったから捨てたんだと教えた

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