第24話
葵衣side
町に出るようになって2ヶ月が過ぎた
相変わらずあの人は帰ってこない
毎晩、黒蝶を探しているんだろう
黒蝶の時の私と葵衣の時の私は全くの別人になる
葵衣は黒蝶を隠すため、黒蝶は葵衣を守るために生まれた
毎日のように罵詈雑言を浴び、時には暴力を振るわれた、食事が用意されないのも当たり前だった
毎日のように泣いた
何故、自分だけがこんなに辛い思いをしないといけないのか
私を産んだママのことを恨んだことだってある
こんな自分が嫌で、強くなりたかった
だから、黒蝶のことがばれることは絶対にないようにしないといけない
あの人が急に帰ってくるかもしれないから家の掃除は完璧にしておくし
食事だって用意するそれが葵衣のやるべきこと
家を出る前に、もし私がいないときに帰ってきてもいいようにメモ紙を残す
一応、部屋の鍵はかかっているので入ってこないとは思うが合鍵はあの人も持っているから
ベットに布団などを丸めたものにかけ布団をかけ寝ているように見せかける
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