第27話

「はい。」

「金髪の男の子と一緒だった?」


「はい。よく分かりましたね。」

「外国人かと思ったら日本人で、一緒に居るのがさわもっちゃんなんだもの。びっくりしちゃった。…彼氏?」


「違います。友達ですよ。」


「そうよね。距離があった。」


うんうん頷く三浦さんは、納得したいようにも見える。



「なんの人なの?」

「音楽関連の仕事をしています。」


「さわもっちゃんは好きなの?」

「…友達です。」



「こんな事言ったら失礼かもしれないけど、なんだかさわもっちゃんとは雰囲気が全然合わない気がして。別にそれが駄目とか良いとかじゃなくて。

騙されてるとか、そうは思ってないけど!でも、何かあったら聞くからね?」


そう思ってるのかな。

私は神妙に頷きながら耳を傾ける。



「有り難うございます!心強いです。」


私はにこにこ礼を述べると、三浦さんは安心した笑顔を向けた。

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