第18話

「ちょっと喉が渇いちゃいました。」

「どこか入りますか。」


二人で近くのコーヒーショップに入る。

松尾くんはミルクが駄目なんだと教えてくれた。



「アイスコーヒーのレギュラー…」

「2つお願いします。」


オーダーする私の声に被せて松尾くんが数量を増やすと、支払い方法を指定した。



「松尾くん…、」

「莉久ちゃんは席、取っといてください。」


にこにこ松尾くんが言う。


なんだか申し訳ない。後ろにもお客さんが並び始めたからかな?

言われたとおりに席を取り、そんな風に思っていると、席にトレーが置かれた。



「混んできましたね。ラッキーでした。」

「あの、お金を…」


「じゃあ次の機会で。」

「はい!」


「ふっ…くく。真面目だなぁ。」


冗談ですよ、と松尾くんは笑った。

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