第24話
携帯には飛田が知っている範囲で俺の登録していた連絡先が入れてあった。
ネットで見たが、爆発事件はもう報道されていない。
抗争説が有力で、自業自得だと云う世論に反論の余地はない。
飛田が来た後に俺は取り急ぎ用の有る二人と組長の権堂さんに電話を掛けた。
組長からは開口一番怒鳴り付けられた。連絡寄越せよ、と。
平和呆けしちゃいねぇだろうな?
そんな一言目に苦笑する。
『お前には池島の遺志をついで貰う。』
「人材不足もここまで来ると笑えないですね。
実の父親売る男ですよ?」
『そんな戯れ言で俺の気は変わらん。会議でも満場一致で決まった事だ。肚ァ、括れ。』
通話は一方的に切られた。俺は面倒な事態に溜め息が出る。
まぁ押し掛けてこないだけマシか。
ともあれ、俺はいつまでもこうしては居られない。
そう思った時、何故か地味女のあの言葉がよぎった。
『なんだか、淋しいです。』
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