第15話
此処に運ばれて4日が経った、らしい。
寝てばっかの俺に時間の感覚は無い。
「どうですかー?」
ノックも無く入ってきた女は看護師の格好をしている。
地味女が俺を診せた『小金井医院』の看護師だ。
そいつはボストンバッグから治療道具を取り出した。前開きのシャツが看護師に開かれて傷が手当てされていく。
「この前も思ったけど、綺麗に筋肉ついてますよね。」
「そりゃどうも。」
「スポーツされてたんですか?」
「いや、特には。」
地味女の手当てより綺麗に付けられたガーゼや包帯に、軽そうな女だが腕前はプロだと感心。
「随分ご機嫌ですね。」
地味女は看護師が帰った後に窓を開けながら言う。
いつもとは違うトーンの低さに俺は気付かない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます