第15話
◆Mr.Mikami side.
この愛は凶器だ。
愛してると振りかざせば、受けざるを得ないだろう。
この愛は狂気だ。
愛していれば、君という一個人を蔑ろに出来得る。
君の愛も狂気だろう。
愛してるから、俺のキョウキを、甘んじてしまう。
「愛している」と云う大義名分で俺たちは傷付け合える。
誰もが羨む美しい君を傷付けることが許されているのは
権力者でも神でもない。
只俺一人と云うこの上無い優越感に、俺は浸る。
温かで、穏やかで、目映くて
日だまりの窓辺、そのものだ。
その唇に、キスをした。
愛しいミハネ
美しいミハネ
俺だけの君は
「泣きすらしないね。」
「はい。泣きません.」
「何故?」
「あなたの幸せがわたしの全てですから.」
嗚呼。
愛しくて、愛おしくて
結ばれない歯痒さが、もどかしさが
交わらない想いが、愛が
憎しみに染まる。
俺を痛烈に、静かに、確実に
染めていく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます