純粋な本能

第8話

◆Mr.Mikami side.


俺の手はたわわな乳房の形を、力任せに歪める。


そうして、痛みに顰めた顔を見下ろす。


そう。これは支配欲。


俺の指で、舌で、唇で、いきり立つ欲情で

抗えない程の快感を、痛みを与えて


俺に支配される女性を眺めて

ミハネでは満たされない欲を慰める。



繋ぎ合わされたそこから、淫猥な音色が奏でられて

悲痛な嬌声が喉から零れ、熱と欲の吐息を吐き出す

三重奏。



ミハネ。ミハネ。ミハネ。


愛しているのに、夫婦なのに、彼女を抱けない。



俺はミハネを想って想って


それでも構わないからと、側に居る事を選んだ。


俺の願いで、我が儘で、傲慢でしかなかった。


ああ、そうか。これは禁忌だったのかもしれない。


分かっていた。

分かっていたんだ。


それなのに、こんなにも苦しい。




「ほら、出すぞ。」


ミハネが大切過ぎて、他の女性にならどうしたって構わないとさえ思える。


髪を鷲掴みにして、無理矢理に起き上らせて



「お前が欲しいって言ったんだろう。」


抜き出した欲情を、女性の口に押し込めて

掴んだ頭を前後に揺さぶれば



「…く。しっ、かり…受け取れ、よ。」


喉の奥で、脈動に従って白濁するそれを吐き出した。

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