第39話

「なるほど。そうやってやればいいんですね」


「あぁ」




大人しく受け入れたのをいいことに、野菊ちゃんは隣に来て、俺にピッタリくっついてきた。



普通に邪魔だし。


はは、と苦笑いをしつつ、距離を取る。




何かこの女……変。



ただのドジっ子のわりには違和感がありまくりで、内心モヤモヤ。



しかし、見ているだけなら何もぶっ壊される心配もないので渋々教える。




俺の対応が気になったのか、双葉がチラチラこっちを見てきたが、そこはもうスルーだ。



これ以上、この子に愛想良く振る舞えって言われても無理だぞ。



俺は神様じゃねぇ。


むしろ短気な方だし。



そう思いながらも極力親切に教えた。



さっさと仕事を覚えろって念を込めて。



態度は少し悪かったかも知れないけど、そこはもう許せって感じだ。

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