第24話

「ん…、名前呼んで」


「東、郷…」


「ちゃんと俺の顔を見ながら言って」




甘えるように強請られて名前を呼ぶ。


そしたら堪らないって顔をされた。



何だかもう本当に困る。


勘違いしそうだ。


イッていいか聞かれて名残惜しい気までしちゃっているんだから、ほんとどうかしている。




知らない男に揺さぶられて、胸をざわつかされて、普通に感じてしまっている自分。


自覚したら頭がおかしくなりそう。



頭の中はごちゃごちゃなのに体だけは気持ち良くて。



「…っ、ん…っっ」



罪悪感とか背徳感とかそういうモノなのかは分からないけど、やけに快感が込み上げてきて一緒に果ててしまった。


それも初めて。




体の相性と言うものが存在するならば、これがそうなのかも知れない。

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