第21話

「東郷…、」


「うん」


「東郷…っ」


「何?」


「許して…」


「無理」




堪えられなくなって必死に名前を呼んだけど、軽くあしらわれて終わり。


全く緩めてくれる素振りが無い。



熱くなったあたしの体を好きに触って、快感に顔を歪ますあたしを熱に浮かされたような目で見てる。



蓋を開けたって何も出て来ないのに皮肉だ。


愛情なんて欠片も含まれてないのに、愛情が溢れてする時よりも熱く欲しがられている。



乱暴にされているのに返ってくるのは快感だけで。


ずーっと、ずっと、永遠と繰り返し求められて頭がおかしくなりそう。


有り得ないくらい感じて止まらない。


自分の喘ぐ声が止めどなく部屋に響いている。

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