第57話

そんな私たちの周りには、ゲームのコントローラーと対戦ソフトが散らばっている。


お酒とお菓子も。



何だか懐かしい。


気持ちまで小学生の頃に戻った気分だ。



アルコールが入ってる時点で大人ではあるけど。




「ドッジボールでもやりに行く?」


「行かないし」


「じゃあ、缶蹴りは?」


「しないって」


「えー。なら、鬼ごっこか、かくれんぼ」


「いやいや。いったい何時だと思ってんの」




無邪気に遊びを提案した私に、村田はビシッと大人な対応で返してきた。



確かに時刻は23時を超えようとしているけども。



楽しかった思い出が頭の隅っこでチラついて消えない。



外に出て何かしたいって気分だ。

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