第55話

3人で“打倒貴ちゃん!”なんて、ふざけた名前の作戦会議まで始めちゃって……。



いったい、どこまで本気なのか、ゲラゲラ笑いつつも、かなり念入りに話し込んでいる。



当の本人は完全に置いてけぼりだ。


別に構わないけどさ。




「もー。兄貴たち。その辺にしておいてよ」


「うるせぇ。バカは黙ってろ」


「黙らない。村田が困ってるでしょ」




盛り上がる兄貴たちを咎めつつ、タコパの準備をするべくキッチンに向かう。



そしたら村田が隣に来て「手伝う」とタコを手に取った。



もちろん、村田に手伝って貰った方が絶対に上手くいくし、出来上がりも早い。


だから、そこはもう遠慮せず素直に甘えることにした。

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