第49話

でも、皆に話すかといえば、そこは秘密だ。



わざわざ報告することでもないし、貴ちゃんと付き合っている今、言うべきことじゃないだろうから。




「わかった。そのうち切り札のように言うわ」


『そこは普通に言ってよ』


「冗談だって」


『ならいいけど』


「とにかく待ってるわ〜」




和やかに話を終わらせ、村田との電話を切る。



心どころか体まで軽くなった気分でキッチンに行き、タコパの準備。



だけど、食器棚のガラスに映った自分を見て“しまった”と少しだけ後悔した。



今の私、顔面がオバケだし。



村田は見慣れてるだろうけど、浮気をした後なだけに気まずいわ。



気を使わせてしまいそう。

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