第23話

もう何が何やら。


とにかく凄かった。



何がそんなに癇に触ったのか、食われる勢いで肌を重ねた。




煽ったのは私。



でも、誘いに乗ったんだから村田も何だかんだ言って男だったんだなと思う。



こんな人畜無害な顔をして、ちゃっかり牙を隠し持ってたんだ。



信じられない。




しかも、結構いいアレだった。



自分勝手なモノじゃなく、かなり丁寧だった。



やるじゃん、村田。と思った瞬間、彼は目を開けた。




「……はよ」


「う、うん」




村田の反応が気になって思わず声が上擦る。



気まずくなるのはちょっと嫌だ。



しといてなんだけど、態度はあんまり変わらないで欲しいなんて自分勝手なことを思う。

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