第20話

あー、やばい。何年ぶりだろ。



この感覚。新鮮だ。



可愛いかも。



小学生の頃の村田を思い出す。



“遊ぼー!”ってしがみついたら“触んな!”と、照れていた村田。



懐かしい…。あれも好きだった。



とにかく当時は村田が凄く好きだった、なんて思ったら歯止めなんか利きやしなくて。



戸惑う気持ちは置き去りにキスしてしまった。



自分でもビックリ。





「……意味わかんねーし」


「嫌だった?」


「別に嫌じゃないけど」


「恥ずかしい?」


「マジで恥ずい」




口ではぶっきらぼうに言いつつも、村田は素直に答えて頬を染める。



拗ねたように俯いちゃって可愛い~。



ツンデレみたい。




しかしまぁ、いくら何でも照れ過ぎでしょ。



お酒の所為?



いや、単に照れ屋なのか。



意外な反応だ。




悪くない手応えについつい調子に乗る。

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