第60話
「ピーコォー!だって。ビービー泣いててマジでウケたわぁ。ザマァ」
「最低……」
「食われりゃ良かったのに」
「うるせぇ。ゴミ」
「あーそ。だから何だぁ?何とでも言えや」
「クズ」
「カス」
「チビ」
「ツンツン頭」
「あ?」
何とでも言え、と言ったくせにツンキーは髪のことを指摘した鈴花を睨む。
そこはやっぱり気になるらしい。
髪を押さえて眉間に皺を寄せている。
だったら髪型を変えろって感じだが彼は一向に変えようとはしない。
「元はと言えばお前が悪いんだろ!面白おかしく俺と澤田の噂を流しやがって!」
「それはもう、そっくりそのまま返します」
「そうだよ。元はと言えば変な噂を流したり、菜々に手を出そうとした、そっちが悪いと思う」
怒るツンキーに雄大と鈴花がサラリとごもっともな意見を返す。
きっと一連のこれは悪役ツンキーとして定着してしまったことに対する反抗だろう。
しかし、更に悪役度を上げてどうする。
「いい加減にしろや。腹立つ」
「ああん?」
「こいつには手ぇ出すなって言っただろ」
あまりに理不尽なことを言うツンキーにムカついたのか、澤田君が怒り心頭な顔で立ち上がる。
胸きゅんランキング、ベスト10みたいな台詞を吐いているけど、顔付きを見るからにこちらは生きた心地がしない。
焦った雄大が「まぁまぁまぁ」と澤田君を落ち着けにいく。
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