第39話
「澤田君のファンクラブの人たち毎日熱心すぎません?」
「ファンじゃねぇし」
「いやいや。あそこまで来ると、もはやファンでしょう。何としてでも澤田君に一発殴って貰おうと必死じゃないですか」
疲れたように溜め息を吐く澤田君にツッコミを入れつつ、苦笑いを浮かべる。
そりゃ授業に出たくないとか校舎に近寄りたくないって言い出すはずだ。
毎日これだと無視をするのも相手をするのも大変。
私の肩に飛んできたピーコも『何よ!あの外にいる野蛮な人達は』と言いたげに唸っている。
「愛されてますね」
「澤田君を
「推し活が凄すぎる」
仮にも襲撃されている最中なのに、皆体育祭の看板の案を書いたりなんかして呑気だ。
しかし、悠長にもしていられない。
「しょうがねぇ。黙らせてくるか」
殺気に満ちた顔をしちゃって、間違いなく物理的に口を利けなくする気だろう。
私としてはそれも致し方がないと言いたいところだけど、何と言っても【喧嘩をさせない】が校長から出された条件の1つでもある。
よし、いけ。なんて素直には頷けない。
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