一応、澤田君には【補佐】の役をやって貰うことが決まっている。

これはその名の通り他のメンバーの手伝いをしたりする役で、校長を含め生徒会のメンバー全員で事前に話し合った結果そうなった。

他の役は今のところ空いてないしね。

立候補をしてノリノリで選ばれた私たちとは違って澤田君はほとんど強制みたいなもの。

あまり重い役を任せても嫌がって来なくなるだろうってことで。

ただ補佐が単体でする仕事はあまりないが、生徒会全体としての仕事は山ほどある。

だからこそ平和的に入って貰いたい。

でないと全体が上手くいかなくなる。

「あくまでも【補佐】だし。特に難しいことをやって貰うこともあまりないから」

「それでも嫌なもんは嫌だ」

もういい。だったら帰る。と澤田君は理央を睨み、生徒会室から出ていこうとする。

だから忍ばしていた鳩のピーコをノートから取り出したように見せかけて部屋に放った。

頭の良いピーコは小さく羽を羽ばたかせ、ドアの前に立っていた澤田君の肩に止まる。

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