第9話

「お願いよ~。寄付金が貰えなきゃ、予定していた学校行事の予算も削らなくちゃいけなくなるし」


「いやいや。この学校を志望した多くの生徒がそこに魅力を感じて来たのですから、そこは貰えなくても削らない方がいいでしょう」


「それはわかってるわ。だけど、他に削れるところもないでしょう?」




だから、体育祭とか文化祭とかしょぼくなるわよ!と、校長は迷う私達に脅しの言葉を投げる。




本当にムチャクチャな先生だ。



でも、実際にそうなるのは事実だろう。



この学園の行事イベントは楽しさ重視で自由度も高く、他の学校に比べて派手。


その分、予算もアホほどかかる。




「そこは譲れないよね」


「だねー。そこが微妙になるのは困る」


「だったら、しょうがないか」


「このままじゃ、らちが明かないしね」




渋々、頷く生徒会のメンバー一同。


意見が通り、嬉しそうにメンバーの顔を見回す校長先生のしたり顔。



見てたら何だか少しだけ腹が立つ。

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