第66話

時折、煙草の灰をトントンっと指で地面に落とす彼は後ろ姿でさえ気迫があってカッコいい。



背筋は真っ直ぐだし、姿勢がいい。


闇夜に白い特攻服が映えてオーラを纏って見える。




“トップに君臨するものはいつ如何なる時も慌てふためくことなかれ。何があっても堂々と。決して誇りを忘れず、冷静沈着にな”




本家の当主であった、3年前に亡くなったお爺ちゃんがお父さんによく言ってた言葉。



悪の世界でもそれは同じなのかも知れない。



堂々と歩いていく彼を見て漠然とそう感じた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る