第64話
「追われてる?」
彼はチラリと私を上から下まで見ると、興味がなさそうに『ふーん』と一言呟いた。
しかし、興味がなさそうな態度とは反対にダルそうに首を鳴らしながら裏口に親指を指す。
「来い」
短く一言放たれたその言葉は、窮地の私には天の声、いや神の声にすら聞こえた。
一瞬、乱闘の現場を目撃したから口封じされるのかと思ったけど、仲間と思わしき人物に『悪い。少しだけ抜ける』と告げた彼の様子に違うと思い直す。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます