第37話

薄暗い夜道。


街灯と民家から漏れる光が薄らと道を照らす。




所々、畑や田んぼがあって山も近く、カエルの鳴き声が聞こえてきそうな長閑(のどか)な町並み。



かと思えば駅前に行くと、朝方まで営業してる飲食店やカラオケ、コンビニ、24時間営業のスーパーとかもあったりする田舎と都会の中間くらいの町だ。



昼間はわりと人通りも多いが、時間も時間だからか、さっきから車も通らなければ人も通らない。


電気が点いている家は割と多いけど……。




初めて見る、昼間とは違う町並みをマジマジと見ながら歩く。


すると、背後からジャリっと砂利を踏むような音が聞こえた。


立ち止まり、ゆっくりと振り向いてみる。

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