「なー、橘（たちばな）～。俺の童貞貰って〜」

「お断りします」

「んじゃあ、安藤（あんどう）。貰って〜」

「死ね」

「うざ。お前が死ね」

ドスの効いた声で切り捨てたノンちゃんに対抗するかの如く、大和は勢い良く顔を上げて言い返す。

教室でも散々喧嘩をして先生に注意されたところなのに全然懲りてない。

ドＳと化（か）したノンちゃんに『黙れ。モジャ男。奈落の底へ突き落とすぞ』と言われ『掛かって来いや。地味眼鏡』と言い返してる。

その横でサクラが『ねぇ、ちょっと！サクラは無視なの？一応聞いてくれても良くない？』と叫ぶ。

ある意味、いつもの光景だ。

何も変わらない。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい