第17話
「1回だけですよ?」
「おう」
コホンと咳払いをし、立ち上がった阿部さんの方にクルっと体を向ける。
今の私は頭の中じゃ完全に魔法少女メルファだ。
敵に囚われた仲間を助ける為に、魔法の力を持った同級生の男の子に助けを求めてる。
目の前に居るのは同級生の阿部君。
その肉付きの良い手をガシッと掴む。
「お願い。助けて!私には貴方の力が必要なのっ」
「ダメだよ。メルファ。僕なんかじゃ…」
「いいえ!貴方の力は素晴らしいわ。その魔法の力で敵も一撃よ!諦めないで」
「うー、んー、分かったよ!メルファ。僕で力になれるなら君の魔法のステッキに僕の魔法のパワーを注入…」
「あー、お前ら悪い。待たせた…、って何やってんだ?」
間に割り込んだ声に2人揃ってビクっと肩を震わせる。
振り返ってみたら案の定、不審者を見るような加賀先輩の姿が。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます