第90話
聞いて直ぐ『~って事情なんで。社内が少し荒れると思いますが許して下さい』と私を連れて社長に許しを請いに行った伊那君はやはり遣り手だ。
おまけに交換材料とでも言わんばかりに、頷かすのは絶望的と社長が頭を抱えて唸ってた鬼気難しい会社との取引を成立させてきた。
しかも、こちらに取ってめちゃくちゃ好条件。
予定していたよりも遥かに上。
社長もついつい椅子から立ち上がって『信じられん…』とデスクにあった眼鏡を掛けながらもう1度書類を確認し出すレベル。
そこで
ついでに『許可して頂けたら、社長が取るのを諦めてた例の案件、頑張ってみようかなと思ってるんですが』と言った伊那君は最強。
そして、その例の案件は既に成立したのも同然なところまで持っててる伊那君は無敵だ。
恐るべし。伊那君。
お堅い社長にあんな笑顔で『うん、うん。いいよ、いいよ。やっちゃって。伊那が言うなら許す~。頑張ってね』とテンション高く言わす事が出来るのは伊那君だけだ。
本当にいいのか、社長。と隣で少し拍子抜けしたもんである。
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