第40話

「オッケー。居酒屋ね。楽しみにしてる」


「うん。私も」



隣のデスクに座った伊那君に笑顔で頷き、自分のデスクに荷物を置く。


周りを見渡してみると、大体の人が出社してるみたいだった。


ただ、いつも早めに来てる部長だけがまだ居ない。




「今日から新人が入ってくるらしいよ」


「マジで?」


「うん。部長が社長室まで迎えに行った」


「えー。安久谷のやつ、またイジメるんじゃない?」


「だね。こんな事も出来ないなら辞めたら〜?って新人イビリしそう」


「ウケる。マジで言いそう」


「辞めるのは皆からハブられてるお前だろって」




椅子に座った瞬間、後ろからひそひそと話す社員の声が聞こえる。



今日も今日とて絶好調だな、おーい。


ほんと失礼な。


私はイジメをしたことなんて生まれてこの方1度も無いわ!


新人イビリも後輩イビリもされた方。


イジメ常習犯はあなた達の方でしょ。と心の中で1人突っ込む。

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