第20話

SFチックなことを真剣な顔で問われ、思わず“ふふっ”と小さく笑ってしまう。


意外と子供っぽい事を言うんだな、って。


ちょっと可愛い。


意外な一面だ。




「じゃあ、ただの偶然か」


「そうよ。伊那君だって私が欲しいと思ってた物を欲しいと思ったタイミングでくれたりするもん」


「え、マジ?」


「うん。結構多い」




食べたいと思ってたお店のケーキだとか、行きたいと思ってた場所の割引券だとか、買わなきゃいけないと思ってた物をお土産でくれたりとか、欲しいと思ってたものを絶妙のタイミングでくれたりする。



ちょうど欲しかったんだ、これ。が連続で続いてる感じ。



そう思ったら案外、私と伊那君って気が合うのかも知れない。


性格は真逆だけど。

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